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症例報告 「起立性調節障害を治したい」

症例報告 「起立性調節障害を治したい」
起立性調節障害は自律神経の働きが乱れにより血行循環のコントロールがうまくいかなくなる障害です。
起立性調整障害は小学校高学年~中学生、高校生に多く見られ、当院にも多くの患者様がご来院され改善しています。
今回はその中の症例をひとつご紹介していきます。

患者情報と症状

16歳 女性 学生
朝起きられず、通学できない。少しの時間立っていたり、電車の中で立っていると辛くなりしゃがみ込んでしまう。ふらふらとしためまいの様な感じもあり、歩くのも難しい時がある。
天気の悪い日は朝から頭痛がするのでその影響でも起きられない。高校に入学(1年前)してから調子が悪くなり、現在はほとんど学校に行けていない。
病院では「自律神経失調症・起立性調節障害」と診断されたが特に治療法はないといわれた。

初診時の評価

<所見>
痩せており、手足全身が冷えやすい。食欲はないが食べられる。温かい食べ物を好む。常に軟便。
臍部に弱い動悸があり、腹部全体が薄く緊張している。背部全体が緊張しており、脈は全体的に弱い。

以上のことから肝虚寒証と考え治療する。
肝(循環の調節機能)が機能低下を起こし、体が冷えている状態。陽虚(体を温める機能が低下している状態)ともいう。
体が冷えており、肝の機能が低下していることで血圧の調節が上手くできない状態なのでそれらを改善していく治療を行う。

治療

肝と陽を補い、循環機能を改善していく鍼灸治療を行った。初めての鍼灸治療だったので刺激には気を付けお灸も使用した。
治療後は身体がぽかぽかすると言っていた。最初は週2~1回の治療を勧めた。

経穴をひとつご紹介

太衝(たいしょう)
足の甲にあり、親指と人差し指の間。下からなぞって指が止まるところ。
頭痛・のぼせ・めまい・生理不順・生理痛などで使用する。

症状の経過

2回目
「治療後、夜少しダルさが出たが大丈夫だった(普段は足が冷えるがそこまで冷たくなることもなかった)」その他の症状は変わらず。
3回目
「週のうち1~2回動けないくらいの頭痛が出るがわりと落ち着いている。朝も少し起きられるようになってきた」
4回目
「台風前までは調子が良かったが、台風が来てから頭痛とふらつきが強くなった」とのこと。気圧の変化による不調はまだある。
5回目
「今週は学校に行けた。電車でふらつきそうになったが大丈夫だった」
6回目
「食欲も湧いてきてご飯が美味しく感じる。今日は頭痛がでている」
7回目
「だいぶ調子が良い。今週も学校に行けて普通に生活できた」
8回目以降
その後天気が悪い時やストレスを感じた翌日は体調が優れなかった時もあったが、徐々に症状が治まってきて、15回程の治療でほとんど症状が気にならなくなっていた。

最後に

現在は普通に通学、生活できている。予防も兼ねて2週間に1回来院している。
早く治してもらいたいという親御さんの意向もあり、しっかりと通院してもらったので回復も早かった。
6回目の後から明らかに体調が良くなっていたのを実感していた。
子供の体調不良は改善が難しいこともあるが、大人と比べると回復力はあるので治療が合うと治りも早い印象だ。一般的に起立性調節障害に鍼灸が効果的ということが認知されておらず、尚且つ子供の治療となると怖がってしまい来院するまでのハードルも高くなってしまうのでそれが今後の課題と言えるだろう。
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