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ピルで情緒不安定が治らないときは鍼灸

公開日:2022年11月22日 更新日:2023年09月18日

目次
- 1 ピルで情緒不安定が治らないお悩みの方が増えています
- 2 生理痛が起こるメカニズム
- 3 生理中の情緒不安定は鉄不足が関係している
- 4 生理前に起こる情緒不安定は女性ホルモンの急激な変化によるもの
- 5 ピルによって体内のホルモンバランスが崩れて情緒不安定になる
- 6 東洋医学では生理痛の情緒不安定は瘀血と血虚という状態
- 7 生理における情緒不安定におすすめの漢方薬は加味逍遥散
- 8 当院が考える生理における情緒不安定を治す鍼灸治療
- 9 自律神経の乱れて起こる情緒不安定に効くツボ
- 10 生理による情緒不安定を改善できるのは当院の東洋医学の鍼灸
- 11 【Youtube 動画】自律神経失調症を自力で治すポイント解説~絶対にやってはいけないこととは~
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ピルで情緒不安定が治らないお悩みの方が増えています

現在、当院ではピルで情緒不安定が治らない不調でお悩みの方が多くご来院されています。 その中でも特徴的なものに「ピルを飲んでいるのにメンタルが不安定」「ピルを飲んでも眠気が強い」「ピルを飲んでも自律神経が乱れる」などを訴える方が多い傾向にあります。 このような不調には生理痛の出血による貧血傾向、ピルによって起こる副作用、もともとの体質による自律神経症状など多くの原因が考えられます。 今回は「ピルで情緒不安定が治らないときは鍼灸」と題して生理痛のメカニズム、ピルの副作用、その他に生理痛に対する鍼灸の有効性や漢方薬について解説します。
生理痛が起こるメカニズム

女性が妊娠のするために卵胞ホルモンが分泌され子宮では排卵の準備が起こります。卵管から卵子が送り出され子宮に運ばれたときに黄体ホルモンが分泌されます。 この黄体ホルモンにより子宮全体の壁が厚くなり妊娠の準備が整います。この厚くなった子宮に受精卵が着床すれば妊娠しますが、妊娠が成立しない場合は子宮内膜が周期性により役目を終えます。厚くなった子宮内膜が剥がれ落ち血液とともに体外に排出されます。これが経血になります。この排出の際に生理痛(月経痛)の原因となっているプロスタグランジンというホルモンが分泌されます。このプロスタグランジンの分泌によって起こる強い子宮の収縮が痛みや不調の原因です。この女性ホルモンの増減や経血(血液)の排出が要因となって起こるのが情緒不安定になります。※1
生理中の情緒不安定は鉄不足が関係している

生理による情緒不安定が起こりやすい要因の一つに「経血量が多い」というものがあります。気持ちを安定させるために必要な脳内ホルモンにセロトニンがありますが、このセロトニンは血中にあるフェリチンと呼ばれるたんぱく質に貯蔵されている鉄を主に利用して生成されます。そのため生理で起こる経血によってフェリチンや鉄が排出されてしまうとセロトニン不足となり情緒不安定が起こることがあります。生理中にイライラする、憂鬱感が強くなる、怒りっぽくなるなどの症状が起きたら一過性の鉄不足が関係しています。そのため情緒不安定だけでなく貧血症状であるクラクラするめまいなども起こることがあります。※2
生理前に起こる情緒不安定は女性ホルモンの急激な変化によるもの

生理前に起こる情緒不安定な症状は月経前気分障害(PMDD)と呼ばれます。月経前気分障害 (PMDD)とは、月経1~2週間前から、 強い気分の落ち込み、意欲の低下、イライラや怒りっぽくなる、情緒不安定、集中力の低下、理由のない不安感や緊張感、睡眠過多、不眠・流涙などの精神的症状が日常生活に支障をきたすレベルで出現し、月経が来ると良くなる状態を指します。この月経前気分障害が起こる要因には生理に向けて起こる女性ホルモンの急激な変化やそれに伴う自律神経の失調が考えられます。※3
ピルによって体内のホルモンバランスが崩れて情緒不安定になる

低用量ピルは服用することで妊娠に必要な黄体ホルモンと卵胞ホルモンからなる女性ホルモンを生成されないようにする作用があります。 その結果として排卵が起きなくなり子宮内膜の増殖が抑えられて受精卵が着床しにくくなる等の変化が生じます。この子宮内膜の増殖が抑えられる効果が生理痛を予防につながります。 しかし、ピルに含まれているホルモンによる体内のホルモンバランスが崩れて情緒不安定になることがあります。ストレスを受けると血中に増加するとされているコルチゾールというホルモンがピル服用時に増えているとの研究が発表されています。そのため、ピルの服用はストレスと脳や身体が判断していると考えられます。
東洋医学では生理痛の情緒不安定は瘀血と血虚という状態

東洋医学では生理の情緒不安定の原因を瘀血(おけつ)と血虚(けっきょ)という病態で捉えます。瘀血は血液の流れが滞り血液が固まりとなって血を阻害している状態のことをいいます。これによって血液の栄養と熱が上手く全身に行き渡らず滞ってしまうことで生理痛を引き起こします。血虚は生理中に排泄される血液が多すぎることで身体の血液が不足している状態です。これも血液が不足することで栄養と熱が行き渡らず生理痛が起きてしまいます。生理痛で起こる情緒不安定はイライラや怒りっぽい症状は瘀血に起こりやすく、不安感や気分の落ち込みなどの相乗は血虚で起こりやすいとされています。
生理における情緒不安定におすすめの漢方薬は加味逍遥散

このような生理における情緒不安定の症状に対して漢方薬は加味逍遥散(かみしょうようさん)を用いることがあります。加味逍遥散は鬱滞した気血の巡りを改善させる働きのほかに不足した血液を増やす働きがあります。そのため生理の情緒不安定の原因である瘀血と血虚の両方を改善させ情緒不安定の全般を解消させることができます。加味逍遥散は生理痛のほか、更年期障害や不眠などにも用いられることがあります。 【注釈】・・・加味逍遥散は保険適用もあり、ツムラ24が製品番号になります。服用する場合は医師、薬剤師と相談した上で開始してください。
当院が考える生理における情緒不安定を治す鍼灸治療

当院ではこのような生理における情緒不安定の症状は東洋医学に基づく鍼灸治療で改善を図ります。東洋医学では生理痛といっても個々の体質や病態の違いによって治療に用いるツボや刺激方法がかわります。この微妙な調節によって鍼灸の効果を最大限に引き出し自然治癒力を高めます。鍼灸治療は情緒不安定症状の他に下腹部痛、頭痛、むくみ、腰の痛みなどあらゆる生理痛にも対応しています。
自律神経の乱れて起こる情緒不安定に効くツボ

【脳のオーバーヒートに効くツボ】 ・太衝(たいしょう)・・・足の親指と人差し指の骨が交差するところの前の、凹んだ場所。 【ツボマッサージのポイント】 親指でツボの周囲を押してとズーンと響くポイントがあります。 響くところを見つけたらじっくりと5秒間指圧したあとに力を緩めずに小さく円を描くようにマッサージしてみてください。 これを左右で3セット行います。
生理による情緒不安定を改善できるのは当院の東洋医学の鍼灸
現在、当院ではピルで情緒不安定が治らない不調でお悩みの方が多くご来院されています。 生理痛の根本的な原因である女性ホルモンと自律神経の乱れを改善するには症状が出ない身体作りである体質改善が必要です。 この体質改善を可能にするのが東洋医学に基づく鍼灸治療です。 ぜひ、「病院にいっても薬を処方されるだけで治らない」とお悩みの方は当院の鍼灸治療を受けてみてはいかがでしょうか。
【Youtube 動画】自律神経失調症を自力で治すポイント解説~絶対にやってはいけないこととは~
今回は「【自律神経失調症を自力で治すポイント解説】~絶対にやってはいけないこととは~」と題して自律神経失調症における注意点の改善させるためのポイントを解説しています。ぜひ、自律神経の乱れや不調でお悩みの方はご覧ください。

関連する記事 おしりから突き上げるような生理痛の治し方 生理前やPMSの吐き気に効く鍼灸のツボ [参考] ※1 月経痛(生理痛)/ 女性の健康推進室 ヘルスケアラボ 東京都立駒込病院 緩和ケア科、東京大学医学部附属病院 届出研究員 鶴賀 哲史 https://w-health.jp/monthly/algomenorrhea/ ※2 生理と貧血の関係は?/ おしえて生理痛 田辺レディースクリニック 理事長・院長 田辺晃子 https://seiritsu.jp/organization/anemia.php ※3 月経前症候群(PMS)/ 月経前気分障害(PMDD)/ たわらクリニック
【三鷹駅徒歩1分 自律神経専門の鍼灸院コモラボ】
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⾃律神経の乱れによる体調不良にお悩みの⽅に特化した、
東洋医学に基づく鍼灸院です。
睡眠障害(不眠症)、動悸、不安症、不妊症、頭痛(肩こり頭痛、偏頭痛)、更年期症状(イライラ、ホットフラッシュ、動悸)、耳鳴り、睡眠薬・鎮痛剤の副作用など様々な不調に対応しています。
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鍼灸院コモラボ院長
ブログ管理・編集者
【国家資格・所属】
鍼灸あんまマッサージ指圧師、柔道整復師、心理カウンセラー、メンタルトレーナー 治療家歴14年、日本東方医学会会員、脈診臨床研究会会員
神奈川県の鍼灸整骨院にて13年勤務(院長職を務める)
現在、JR三鷹駅北口に自律神経専門の鍼灸院コモラボにて様々な不調の患者様に鍼灸治療を行っている。