認知症予防にはレモンバームが効果あり

公開日：2023年03月11日
更新日：2023年03月17日

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脳の神経伝達を促進させる働きに優れている

レモンバームは和名ではセイヨウヤマハッカ（西洋山薄荷）、コウスイハッカ（香水薄荷）と呼びます。主要成分にはテルペン、粘液質（アラビノガラクタン）、タンニン、フェノール酸（カフェ酸、クロロゲン酸）、精油（ファルネソールなど）などが含まれています。
作用には
①発汗作用
②解熱作用
③解毒作用
④健胃作用
⑤消化促進
⑥滋養強壮
⑦鎮静作用
⑧ヘルペスの増悪の防止
⑨抗不安作用
⑩駆風作用
⑪抗ウィルス作用
⑫抗菌作用
などがあります。
効用には消化器系機能障害の改善、不安の解消、不眠の改善、偏頭痛の緩和、神経痛の改善、ヘルペスの解消などがあります。

記憶力や学習力を向上させる効果がある

私たちの脳内では、主に海馬や前頭葉が記憶力や学習力、集中力を担っており、その維持には複数の神経伝達物質が関わっています。この記憶力や学習力、集中力を向上させる効果がレモンバームにはあります。この脳の記憶力や学習力、集中力の機能は加齢や病気により脳内でアセチルコリンが十分作れなくなったり、あるいは分解が早まってしまうことで低下してしまいます。この機能低下に対してレモンバームには、脳内のアセチルコリンを分解する酵素（アセチルコリンエステラーゼ）の働きを抑える効果があります。それによりレモンバームを摂取することで脳の海馬でアセチルコリンエステラーゼ活性が抑えられ、記憶力や学習力を改善する効果が期待できます。

脳に酸素と栄養を送り届け酸化を防ぐ

脳は酸素を多く必要とする器官であるため、酸化ストレスによる影響を受けやすくなっています。また、酸素をスムーズに脳に届けるために、脳の血管が健康で柔軟性に富んでおり、血流が正常に保たれることが重要です。レモンバームには、この脳の血流不足と酸素不足で起こる脳細胞への酸化ストレスを軽減させ細胞を保護するとともに、脳の海馬の酸化を抑え、炎症を抑制する効果をもつことが分かっています。これにより糖尿病や高脂血症などの生活習慣病によって起こる脳血管の疾患を予防します。

認知症やアルツハイマー病などの予防にもつながる

レモンバームに含まれるロスマリン酸には、認知症の原因（アルツハイマー病の原因であるアミロイドベータ）が脳に溜まらないよう防ぐ働きがあります。それにより認知症の予防に繋がる可能性があります。また、認知症では脳内の神経伝達物質であるアセチルコリンの減少が認知機能や記憶力の低下を引き起こす原因となりますが、レモンバームやその主成分であるロスマリン酸によって、このアセチルコリンを分解する酵素（アセチルコリンエステラーゼ）の働きを抑えることができます。この働きによって脳の海馬のアセチルコリン量が増えやすくなるため、認知症における認知機能や記憶力の低下を防ぐことが期待できます。

パニック障害など神経の過緊張にも効果がある

またレモンバームの精油成分にはイライラや興奮を落ち着かせる働きがあります。精油によって高ぶった気分を落ち着かせて、心を穏やかにし、抑うつ症状を好転させます。またヒステリーやパニック症状、交感神経の過緊張による不眠症などにも効果があります。他にも消化を促進する効果がレモンバームにはあります。レモンバームに含まれる苦味成分が肝臓や胆嚢に作用し分泌を促して消化吸収を助けます。

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