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症例報告 「朝の動悸と不安感がつらい」

症例報告 「朝の動悸と不安感がつらい」
朝の起床時と夕方から夜の時間は動悸が起きやすいです。
この2つの時間帯は交感神経と副交感神経それぞれの神経の高まりが切り替わるタイミングになります。
このスイッチが上手くいかないと自律神経の働きに不調が起きて動悸が起こり、同時に不安感が出てくることも。
当院にはこのような症状の患者様が多く来院され改善しています。今回はその中の1つの症例をご紹介いたします。

患者情報と症状

48歳 女性 会社員
動悸と不安感。毎朝4時に目が覚めてしまい動悸が出てくる。
今までは婦人科でホルモン治療をしており症状が抑えられていたが、効かなくなってきた。逆流性食道炎、喉のつまり、胸のつかえがある。朝が辛いので午後から出勤するようにしている。心療内科にてパニック障害とも診断された。人込みや電車が苦手。偏頭痛がある。

初診時の評価

<所見>
緑内障、子宮筋腫の既往があり、上半身のほてりと就寝時に足裏が熱くなる目のかすみ、髪のパサつき、皮膚が乾燥しやすいなどの症状もある。
肝(気血の巡り)の脈も弱く、腹部(臍の横)が硬く抵抗がある。首肩~肩甲骨の内側にかけてコリがある。

以上のことから肝虚熱証と考え治療する。
肝の蔵血作用の低下により肝血虚(肝の血が少ない)の状態。
血は陰(体を冷ます作用)の性質があるので、血が少なくなると熱がこもりのぼせ、ほてりなどの症状が出てくる。血は他にも心の充実、安定などの作用もある。
血虚の症状として髪、肌、目の乾燥などの症状が出てくる。

治療

肝血を補う治療を行う。鍼灸治療は初めてだったので刺激は抑えて治療し、治療後はリラックスできたとのこと。1週間に1回の治療ペースを勧める

経穴をひとつご紹介

血海(けっかい)
膝のお皿の内側端から指3本分上のところ。
婦人科系の諸症状、貧血、生殖器疾患など

症状の経過

4回目までは症状大きく変わらず
5回目
「今週は動悸が少なかった。喉の詰まり感も気にならない」
6回目
「昨日は動悸があったが、それまでは調子が良かった。朝も少し活動できるようになってきた」
7回目
「頭痛もでていない。動悸がでないので不安感もなくなってきた」
8回目
「今週は午前中に仕事に行けた。その影響か少し疲労感がある」
9回目
「だいぶ調子が良い感じ。前日に忙しかったりストレスが溜まっていると翌日症状が出る時がある」
10回目以降
その後14回の治療でほとんど症状が気にならなくなった。朝の動悸が治まったので4時に目が覚めることもなく、睡眠の質も向上したそう。
動悸のせいで仕事も思うようにできなかったのが、普通に生活できるほど改善したのが何よりうれしいと言っていただいた。

最後に

その後2週に1回の治療を経て合計19回で本人の意向により治療を終了した。健康管理として鍼灸を受けることの必要性は伝えたが、特に再発も目立たなかったので一度様子を見ることに。
4回目の治療まで大きな変化はなかったが少しずつ症状が改善していったケースだ。
動悸、不安となると心療内科に向精神薬を処方されてしまうが、この方はなるべく薬は飲みたくないとのことで来院。
作用の強い薬を飲みながらだと思うような治療結果が出ないケースが少なくないので今回の症状改善は薬を飲まずに漢方薬のみを服用していた患者様のおかげともいえる。
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