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症例報告 「腰痛と坐骨神経痛」

腰痛と坐骨神経痛はお悩みの患者様が多いですが、腰痛の6割はレントゲンなどの画像診断には写らない原因不明とされており、病院では対処療法しかないのが現実です。そのような原因不明の機能的な腰痛(体の機能が落ちた状態)には東洋医学の鍼灸治療が効果的です。 病院では原因不明でも、東洋医学では説明ができる症状が沢山あるからです。今回は腰痛と坐骨神経痛の改善例をご紹介いたします。
患者情報と症状
49歳 自営業 女性 2年前から腰痛が出てきて、ここ最近(3か月前くらいから)辛くなってきた。それと同時に左のもも裏にかけて痺れと痛みが出てきた。 病院の検査では異常がなかったが「レントゲンでは写ってないけど坐骨神経痛じゃないかな」と言われ、整骨院や整体・マッサージに行ったが改善されなかったので来院。 仕事で立ち時間が長くなると症状が悪化しやすい。イライラしやすく、イライラした日は睡眠の質も悪く寝つきも悪い。便秘気味だが食欲はある。
初診時の評価
<所見> 肝(気血の巡りの機能)に関係する脈が少し弱く、下腹部は力がない。臍の横やみぞおち付近が少し張っている。肝兪・腎兪の抵抗と圧痛があり、臀部(環跳周囲)にも圧痛あり、身柱(しんちゅう)から至陽(しよう)までの圧痛、肩甲骨内側から首にかけてのコリがある。汗をかきやすい。 <症状と病態の一致> ・肝(気血の巡りの機能)の機能が低下している時の特徴 筋肉の痛み、痺れ、コリ・睡眠障害・イライラ・便秘 諸々の症状と所見から肝虚熱証と評価し治療を行う。 ※肝虚熱証:肝(気血の巡りの機能)の機能が低下し、体に熱がこもった状態。その熱がほかの経絡(膀胱系や胆経)に波及したことにより痛みが出ている。 西洋医学的な検査では問題なしとのことなので機能的な疾患として治療する。
治療と生活のアドバイス
肝を補い熱が波及している経絡を瀉法(取り除く)する。局所の腰、臀部も少し治療した。鍼灸の経験はあったので刺激量も問題なさそうだった。 症状が強いので最初の2週間は週2回を勧めた。立ち仕事で気血を消耗すると症状が悪化しやすいので、なるべく避けるように伝える。難しい場合はコルセットの着用を勧めた。 足と臀部が冷えると悪くなるので保温に努めるよう伝える。
経穴をひとつご紹介
「腎兪(じんゆ)」 第2腰椎の下方正中から外方1.5寸のところ。 腎の気を補い、腰痛や婦人科疾患、冷え性、生殖器疾患にも用います。
症状の経過
2回目(3日後) 「前回後調子が良かった。次の日はシビレもでなかった、昨日からまた症状が出てきた」とのこと。今回も同じように治療。 3回目(3日後) 「シビレの範囲が狭くなっている感じ。腰の痛みはまだある」まだ長時間立っていると痛みが出てくるようだ。 4回目(4日後) 「腰痛も初診と比べると半分くらいになった」少し間隔を空けてみることに。 5回目(6日後) 「シビレはほとんど気にならない。腰痛も相当疲労が溜まらない限り大丈夫」とのこと。 6回目(7日後) 「良好。睡眠の質もよくなっている。すぐ寝ちゃう」全体的に体質が変化してきている。 7回目(7日後) 「ほとんど問題なし」2週間空けてみる。 8回目以降 これ以降ほとんど症状がぶり返すことはなかった。合計11回2か月ほどで治療を終了した。 本来なら体調管理として2~3週に1回くらいでメンテナンスするのが望ましいが、今回は一度終了し、様子を見ることに。 「また不調になったら絶対すぐにここに来る」との言葉を頂き、鍼灸の効果を感じていただけたようで良かった。
現在の状況とまとめ
これから2か月後に今度は首の寝違え、肩こり頭痛でまた来院され、現在は違う症状で通院している。 本来ならもう少し継続して体質を安定させていたら違う症状でも再発はしなかった可能性があるが、当院はなるべく患者様の意向に沿うようにしているので、そのあたりの伝え方は難しいと感じた。 腰痛と坐骨神経痛は大変身近な症状だが、今回のケースのように整骨院、整体・マッサージで改善しないことは多い。マッサージを受けるとその場では循環が良くなり少しラクになるが、また循環が悪くなると症状が悪化する。体質の根本から改善することができる東洋医学の鍼灸治療の効果を再確認できた症例だ。

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